リピート率9割の次世代リーダー研修とは?内容や得られる効果、導入事例について紹介
多くの企業で、30代から40代の中核人材が十分に育っていないという問題が深刻化しています。
その対策として研修を企画しても、受講者からは「現場で使えない」「時間の無駄だった」という声が上がり、経営層からは「投資対効果が見えない」と指摘される。
そんな板挟みの状況に、頭を悩ませている人事担当者の方も多いのではないでしょうか。
しかし、適切な研修プログラムを企画すれば、心理的安全性を確保しつつ、マネジメントができる中核人材を育成できます。
本記事では、リピート率90%を誇る株式会社ナレッジリーンの次世代リーダー研修について、その内容と効果を詳しく解説します。
次世代リーダー研修とは
次世代リーダー研修とは、組織の将来を担う人材を育成するための体系的な教育プログラムです。
この研修には、現在の中堅社員や若手管理職が中心となって参加し、5年から10年後に経営幹部として活躍することが期待される人材が選抜されます。
研修期間は通常6ヶ月から1年程度で、座学だけでなく、ワークショップやグループワークといった実践的な学びも取り入れられています。
次世代リーダーの育成が急務な理由
次世代リーダーの育成が急務な理由は以下2つです。
- 将来の経営を担う中核人材の枯渇
- 組織の硬直化による競争力の低下
将来の経営を担う中核人材の枯渇
多くの企業で、将来の経営を担うべき30代から40代前半の中核人材が十分に育っていないという喫緊の課題があります。
これは、ベテラン社員が長年培ってきた豊富な知識やノウハウが、個々の社員に属人化したまま次世代へ継承されず、組織全体として活用されていない状況を生み出しています。
さらに、日々の業務に追われる若手・中堅社員は、戦略的な視点や経営判断に必要な視野を養う機会、あるいは事業全体を俯瞰して捉える経験を積むことが困難です。
結果として、将来の経営幹部候補となる人材が育たないという悪循環に陥り、組織の持続的な成長を脅かす要因となっています。
組織の硬直化による競争力の低下
上意下達型の組織文化が根強く残る企業では、現場からの自発的な提案や活発な意見交換が行われにくく、イノベーションが生まれにくい環境となっています。
このような心理的安全性の低い職場では、社員が自らの考えを発信することを躊躇し、変化への対応力が低下します。
また、中核社員のコミュニケーション能力不足は、部署間連携や世代間の協働を円滑に進めることを妨げ、組織全体の生産性と競争力の低下を招きます。
次世代リーダー研修の内容と得られる効果
次世代リーダー研修では、組織の将来を担う人材に必要な「物質タスク型マネジメント」と「人間重視型マネジメント」の両方をバランスよく習得します。
物質タスク型マネジメントとは、ロジカルシンキングや新5S思考術といった、業務遂行における具体的な方法論や手段に焦点を当てたアプローチです。
これにより、課題の本質を見抜き、効率的かつ効果的な解決策を導き出す論理的思考力や問題解決能力を養います。
一方、人間重視型マネジメントは、チームビルディングやコーチングスキルに代表されるように、メンバーの行動や心理に重きを置くマネジメント手法です。
個々の能力を最大限に引き出し、チーム全体のパフォーマンスを向上させるためのコミュニケーション能力等を育みます。
この2つのマネジメント手法を両方身につけることで、研修参加者は、明確なルールに基づいたリスクマネジメントを徹底できると同時に、想定外の状況下でも自律的に的確な判断を下せるリーダーへと成長することが期待できます。
関連記事:物質タスクと人間重視のバランス │ 心理的安全コーチング
次世代リーダー研修のプログラム例
物質タスク型マネジメントと人間重視型マネジメント両方を取り入れた次世代リーダー研修のプログラムは以下の表の通りです。
研修項目 | 内容 | 日数 |
学習力 | 開講式 / マインドマップ /記憶術 | 2日 |
伝達力 | 改善ファシリテーション / NLPコーチング | 2日 |
検出力 | 新5S思考術 / 新5S体験型 ~ムダを探す~ | 2日 |
分析力 | なぜなぜ分析【基本編】/ 【応用編】 | 3日 |
指導力 | ビジネス心理Ⅰ / ビジネス心理Ⅱ | 2日 |
行動力 | 問題解決行動(現場実習) | 4日 |
成果発表 | 改善内容の検証と評価 / 閉講式 | 2日 |
ナレッジリーンでは、各企業の課題や目標に合わせて柔軟にプログラムをカスタマイズしています。
新5S思考術などの無料体験セミナーも開催しておりますので、ぜひお申し込みください。
次世代リーダー研修の導入事例
次世代リーダー研修の導入事例を業種別に3社紹介します。
- 製造業の事例
- 金属材料加工業の事例
- 建設業の事例
製造業の事例
東洋製罐株式会社では、製造ライン全体を俯瞰し主導できる30代の中核人材が育っておらず、熟練技術者のノウハウが次世代に継承されない課題に直面していました。
「このままでは技術も未来も途絶えてしまう」との危機感から、次世代の中核社員育成を社内の重点方針として掲げました。
当初は5S活動を軸とした全3回の知識習得型プログラムでしたが、現場での実践性を重視し、7ヶ月にわたる全17日間の長期育成プログラムに変更しました。
プログラムでは、他部署とのディスカッションや現場改善実習を中心に据えています。
また、開講式・修了式には経営層や直属上司も参加し、受講者の変化を組織全体で共有する仕組みを構築しました。
これまでに8期で合計192名が研修に参加し、その中から係長に32名、課長に8名が昇進しています。
現在では、グループ会社8社が同一プログラムに参加するようになりました。
さらに、事務部門・間接部門にも対象を拡大し、会社や職種を問わず変化を起こせる人材の育成に取り組んでいます。
導入事例:次世代リーダー研修で変わる現場 - 技術だけでなく、マインドを育てる取り組み
金属材料加工業の事例
創業70年以上の歴史を持つ金属材料加工業の会社では、企業成長はしているものの上意下達型の組織文化が根強く、現場社員が自発的に意見を発信しづらい環境が課題となっていました。
会議は形骸化し、部門間の活発な議論が行われない状況が続いていたため、次世代の中核人材育成を目的に、12ヶ月にわたる20日間の長期研修プログラムを導入しました。
当初は懐疑的だった受講者も、日常業務の悩みや経験を共有する中で、部門を超えた信頼関係が構築され、相互理解が深まりました。
これまでに90名が参加し、役職や部門を超えた意見交換が活発化したり、現場からの改善提案が日常的に出るようになったりしました。
特に若手社員が積極的に発言するようになり、立場や年齢に関係なく意見を言いやすい職場環境へと変革を遂げています。
建設業の事例
社員700名を超える中堅ゼネコンでは、各現場を担う中堅社員が協力会社との調整や工程・品質・安全衛生など幅広い業務を担う中、若手や協力会社への指示の不明確さが課題となっていました。
複数の作業が同時進行する現場では、自ら考え判断できる人材が求められていたため、次世代の現場リーダーの育成を目的に10ヶ月にわたる17日間の長期育成プログラムを導入しました。
本研修は座学にとどまらず、マインドマップやコーチング、新5S思考、問題解決ゲーム、心理学的アプローチなど多様な手法を組み合わせ、25名の参加者が5人1組のグループ活動を通じて対話と内省を重ねました。
その結果、指示の伝え方が上手くなり現場の混乱が減少し、問題解決へのアプローチに一貫性が生まれて業務効率が改善しました。
また、心理的安全性が確保され、協力会社を含む現場の雰囲気が改善するとともに、参加者間の横のつながりと相互支援の文化が醸成されました。
次世代リーダー研修を受けたお客様の声
株式会社ナレッジリーンが実施する次世代リーダー研修を受ける前と受けた後の変化は以下の表の通りです。
受講者情報 | 研修前(Before) | 研修後(After) |
製造業(2,700名規模) | 発言が少なく、自分の意見を伝えることに消極的だった | 発言機会が増え、相手の視点に立って物事を考えられるようになった |
建設業(700名規模) | ・自身の管理能力に課題を感じ、判断に迷うことが多かった ・問題解決の方法が定まっていなかった | ・管理能力の課題を克服する方法を身につけた ・判断力が向上し、迅速に意思決定できるようになった ・問題解決の本質を理解し、どんな課題にも対応できるという自信を持てるようになったという |
その他にも、「傾聴力が身についた」、「リーダーシップが身についた」など現場で活用できるスキルとマインドセットが身についたというお声を多くいただいています。
まとめ
次世代リーダー研修は、将来の経営を担う中核人材を育成するための重要な取り組みです。
この研修では、物質タスク型マネジメントと人間重視型マネジメントという二つのアプローチをバランスよく学ぶことで、論理的思考力と対人スキルを兼ね備えたリーダーを育成します。
株式会社ナレッジリーンでは、これまでに製造業や建設業を中心に460名以上の方々に次世代リーダー研修を実施し、リピート率90%と高い評価をいただいています。
将来の経営を担う中核人材の育成にお困りの企業様は、ぜひ一度ご相談ください。貴社の課題に合わせた最適なプログラムをご提案させていただきます。
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