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10万人時代に埋もれないコンサルタントへ|コンサルタントの人間性

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10万人時代に埋もれないコンサルタントへ~令和版・昭和のおっさんブートキャンプからのエール~

国内コンサルティング大手の人員が、初めて10万人を超える見通しだという記事を目にしました。
AI導入やDX支援の需要が高まり、各社が採用を拡大している。
そんな内容でした。

数字としては、なかなか強烈です。10万人です。
もはや「コンサルタント」という職業が、どこか特別な少数派の職業ではなく、かなり大きな産業になってきたのだと感じます。

その記事を見たとき、私は少し考え込みました。
うちの会社は、そんな大きな数の中には入りません。少数精鋭です。
10万人の中にも入らないような人数です。

ただし、個性だけは日本一、いや「世界一のキャラ集団」だと思っています。いや、これは少し言い過ぎかもしれません。
でも、少なくとも私は、そう信じています。

大きな組織、大きな人数、大きな看板。それらは確かに強い。
しかし、コンサルタントの価値は人数だけで決まるものではない。
肩書きだけでも、資料のきれいさだけでも、知識の多さだけでも決まらない。
最後は、その人がどんな眼差しで人を見ているか。
その人がどんな人間性で、専門性を届けているか。そこにこそ、差が出るのだと思っています。毎週月曜日に「改善ファシリテーション」をテーマとしたコラムを更新、
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20代、30代の若いコンサルタントの中には、いまのままでいいのだろうかと感じている人もいるかもしれません。

資料は作れる。
フレームワークも使える。
議事録も書ける。
顧客から言われたことも、何とか形にはできる。

でも、ふとした瞬間に思う。
「自分は、このままコンサルタントとして埋もれていかないだろうか」「AIが資料を作り、情報を整理し、分析のたたき台を出してくれる時代に、自分の価値はどこにあるのだろうか」そんな違和感や不安を抱くのは、決して悪いことではありません。

むしろ、その違和感がある人は、まだ伸びると思います。
なぜなら、自分の仕事をただの作業として終わらせたくないという感覚が、そこにあるからです。

私がコンサルタントという仕事について考えるとき、いつも思い出す出来事があります。
もう35年くらい前の話です。
私はまだ製造現場にいました。
その頃、あるコンサルタントから言われたことがあります。

「私はあなたと仲良くなるなんて一切考えていないので、余計な雑談はやめてください」

言葉としては、今でも覚えています。
もちろん、コンサルタントが顧客と馴れ合う必要はありません。
仲良しクラブを作るために、現場に来ているわけではありません。

そこは私も理解しています。
しかし、その言葉を聞いたとき、現場にいた私は静かに心の扉を閉めました。この人は、私たちの現場を見に来たのではない。
この人は、正解を置きに来ただけなのだ。そう感じたのです。

その経験は、私の中に深く残りました。
そして、のちに自分がコンサルタントへ転職するとき、私は決めました。
絶対に、あのような雰囲気は出さない。
知識を振りかざして、人を小さく扱うような空気は出さない。

正論を言うことは必要です。
厳しいことを伝える場面もあります。
顧客の耳に痛いことを言わなければならないときもあります。

しかし、人を粗末にしてはいけない。
現場の人を、改善される対象としてだけ見てはいけない。
経営者を、意思決定する機械のように扱ってはいけない。
会社というものは、数字や仕組みだけでできているのではありません。
そこには、人の迷いがあり、誇りがあり、不安があり、諦めがあり、それでも何とかしたいという願いがあります。


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だから私は、コンサルタントは人間性の仕事だと思っています。
もちろん、知識は必要です。技術も必要です。経験も実績も必要です。専門性がなければ、顧客に価値を提供することはできません。

しかし、それらは単体では相手に届きません。
知識、技術、経験、実績。それらは、その人の人間性というフィルターを通って、初めて相手に届きます。

冷たい人が持つ正論は、人を追い詰めます。
誠実な人が持つ知識は、人を支えます。
同じフレームワークを使っても、相手の顔を見ている人と、自分の型に当てはめているだけの人では、まったく結果が変わります。

コンサルタントの仕事には、さまざまな違和感のあるタイプがあります。

仕組みを作れば終わりだと思っている人。
ルールに適合させれば十分だと思っている人。
フレームワークを当てはめれば課題が解けると思っている人。
美しい資料を作ることが価値だと思っている人。
成功事例を横展開すれば、どの会社にも通用すると考えている人。
上層部だけを見て、現場の息づかいを見ない人。
AIが出した答えに、自分の問いも経験も倫理観も乗せないまま、もっともらしく語る人。

もちろん、どれも完全に間違いではありません。
仕組みも大事です。ルールも大事です。フレームワークも資料も事例もAIも、使い方によっては大きな力になります。しかし、それらが主役になり、人が脇役になった瞬間に、コンサルティングは冷たくなります。

顧客から仕様が提示されることがあります。
こういう研修をしてほしい。
こういう仕組みを作ってほしい。
こういう課題を解決してほしい。
若いコンサルタントほど、その仕様を正確に満たそうとします。

それは大切です。顧客から求められたことを軽く扱ってよいはずがありません。しかし、仕様を満たすだけでは、まだ足りないと私は思っています。
仕様を満たすことは、最低ラインです。

本当に価値のあるコンサルタントは、仕様が提示された瞬間に、その奥を見ます。
なぜ、この仕様が出てきたのか。
顧客は何に困っているのか。
表面に出ている問題の裏に、どんな課題が隠れているのか。
経営者は何を恐れているのか。
現場は何を諦めているのか。
管理職はどこで詰まっているのか。
若手は何を言えずにいるのか。

私は、仕様が提示されてから仕事を始めるコンサルタントではなく、仕様が出された瞬間に、問題と課題を見抜き、その場でプログラムの骨格を考えられる人財を育てたいと思っています。

これは、ひらめきだけの話ではありません。才能だけでもありません。日頃からどれだけ学んでいるか。どれだけ現場を観察しているか。どれだけ人の言葉の奥を聴いているか。どれだけ原理原則に戻って考えているか。どれだけ自分の経験を振り返り、次の現場に使える知恵に変えているか。そういう積み重ねが、いざというときの瞬発力になります。

私はこれを、コンサルタントの基礎体力だと思っています。
スポーツでも、音楽でも、武道でも、いざという瞬間に動ける人は、普段の鍛え方が違います。

本番だけ頑張っても、身体は動きません。
顧客の前で急に深い問いを出そうとしても、普段から考えていなければ出てきません。
現場で違和感を見つけようとしても、普段から観察していなければ見えません。
経営者の一言の奥にある不安を感じ取ろうとしても、普段から人に向き合っていなければ聴こえません。

だから、仕様を見てから慌てて準備するのでは遅いのです。
日頃から準備を怠らない。止めない。学び続ける。考え続ける。人を見続ける。その積み重ねが、瞬発力を生みます。

こういう話をすると、私の教育ポリシーは、いかにも昭和っぽいと言われるかもしれません。
実際、そうだと思います。
私は、若い世代から見れば、かなり昭和のおっさんです。
しかも、話が長い。
自分でもよくわかっています。

ただし、私が大切にしたいのは、古い根性論ではありません。
「黙ってついてこい」と言いたいわけでもありません。
「見て覚えろ」で終わらせたいわけでもありません。
私が大切にしたいのは、昭和の泥臭さを、令和の知性で磨き直すことです。
言ってみれば、令和版・昭和のおっさんブートキャンプです。

このブートキャンプで鍛えたいのは、精神論ではありません


原理原則です。モラルです。そしてモラールです。個性は大切です。

しかし、個性とは好き勝手に振る舞うことではありません。
目立てばよいわけでもありません。
変わったことを言えばよいわけでもありません。
原理原則を外した個性は、顧客にとって危険です。
モラルを欠いた個性は、組織を傷つけます。
モラールを生み出せない個性は、ただの自己表現で終わります。

モラルとは、やってよいことと、やってはいけないことを見失わない力です。顧客に合わせることと、顧客に迎合することは違います。
成果を出すことと、都合の悪い現実から目をそらすことは違います。
経営者に寄り添うことと、現場の声を踏みつぶすことは違います。

コンサルタントは、ときに組織の深いところに入ります。
人間関係のもつれ、部署間の対立、言えない本音、長年放置された問題、誰も触れたがらない組織の闇。
そこに入っていく仕事です。
だからこそ、モラルが必要です。

モラールとは、人や組織が前を向く力です。
問題を指摘するだけなら、ある程度の知識があればできます。
できていないことを並べるだけなら、外から見れば簡単です。

しかし、それだけでは組織は動きません。
人は、責められるだけでは前を向けません。
現場は、正論だけでは立ち上がれません。
必要なのは、「たしかに厳しい。でも、自分たちはまだ変われるかもしれない」と思える感覚です。

コンサルタントは、原理原則であるべき姿を照らしながら、同時に人と組織のモラールを灯す仕事なのだと思います。

20代、30代のコンサルタントに伝えたいことがあります。
知識を学ぶことを、軽く見ないでください。
経験を積むことを、面倒だと思わないでください。
資料づくりも、議事録も、現場確認も、顧客との雑談も、上司からの細かい指摘も、そのときは面倒に感じるかもしれません。

しかし、それらはすべて、将来の瞬発力につながります。
いま見ている表情、いま聴いている言葉、いま書いているメモ、いま悩んでいる提案書。
そのひとつひとつが、あなたの基礎体力を作っています。

ただし、知識と経験だけを重んじすぎないでください。
コンサルタントは、クールな職業に見えるかもしれません。
ロジカルに語り、スマートに提案し、難しい言葉を使い、きれいなスライドを出す。

確かに、そういう面もあります。でも、それだけでは足りません。
顧客が本当に困っているとき、組織が本当に揺れているとき、人が本当に悩んでいるとき、必要なのはクールさだけではありません。
泥臭い人間関係の中に入り、相手の立場を想像し、言葉にならない不安を聴き取り、時には嫌われる覚悟で、でも人を粗末にせず、あるべき姿を照らし続ける力です。

10万人プラスアルファのコンサルタントがいる時代になります。
その中で、あなたが埋もれないために必要なのは、肩書きだけではありません。
所属会社の大きさだけでもありません。
AIを使えることだけでもありません。

あなたならではの見方、あなたならではの問い、あなたならではの言葉、そしてあなたならではの人間性です

ただし、それは独りよがりの個性ではありません。
専門性に裏打ちされ、原理原則に支えられ、モラルを持ち、相手のモラールを高める個性です。


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ナレッジリーンは国や地方自治体を顧客として環境分野の調査業務や計画策定、企業の非財務分野に対するマネジメントコンサルティングや人材育成を主業務とするシンクタンク&コンサルティングファームです。

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私は、若いコンサルタントを大切に育てたいと思っています。
自分のもとで育つ人財。
そして、これから仲間になってくれるであろう人財。
その人たちを、単なる戦力として扱いたくありません。
知識を詰め込むだけではなく、技術を覚えさせるだけでもなく、経験を積ませるだけでもなく、その人らしさを大切に育てたいのです。

もちろん、甘やかすという意味ではありません。
仕様を満たすだけで満足しない人財に育てたい。仕様が出た瞬間に、その背景を読み、問題と課題を見抜き、その場でプログラムを描ける人財に育てたい。人に寄り添い、組織の闇にも目をそらさず、原理原則とモラルとモラールで、あるべき姿を照らせる人財に育てたい。

もしかすると、こういう教育は、今の時代には少し重たいのかもしれません。
効率よく学びたい。
すぐに成果を出したい。
短時間で成長したい。
そう思う気持ちもわかります。

私も、若い人たちに無駄な苦労をさせたいわけではありません。
ただ、どうしても省略できないものがあります。
人を見る力。現場を見る力。自分で考える力。問いを立てる力。相手の痛みや願いに、専門性を接続する力。これらは、インスタントには育ちません。
だからこそ、日々の積み重ねが必要なのです。

もしあなたが、今のままでいいのかと感じているなら、その感覚を大切にしてください。
その違和感は、あなたの中の成長欲求かもしれません。

もっと顧客に価値を届けたい。
もっと本質に迫りたい。
もっと自分らしいコンサルタントになりたい。

その声が、心のどこかで鳴っているのだと思います。
大丈夫です。
迷っている人ほど、深くなれます。
悩んでいる人ほど、人の悩みに寄り添えます。
自分の未熟さを知っている人ほど、学び続けることができます。

コンサルタントは、知識を売る仕事ではありません。
知識を、人と組織の変化に変える仕事です。
技術を見せる仕事ではありません。
技術を、顧客の前進に変える仕事です。
経験を語る仕事ではありません。
経験を、相手の未来に役立つ知恵に変える仕事です。
そして、そのすべてをつなぐものが、人間性です。

だから私は、これからの若いコンサルタントにこう伝えたいのです。
10万人時代に怯えなくていい。
AI時代に萎縮しなくていい。
大手の人数や看板に飲み込まれなくていい。

ただし、日々の準備を止めてはいけない。
原理原則を外してはいけない。
モラルを手放してはいけない。
人と組織のモラールを照らすことを諦めてはいけない。
そして、自分の個性を、顧客の役に立つ力へと磨き続けてほしい。

昭和の泥臭さを、令和の知性で磨き直す。
仕様を満たすだけでは終わらない。
仕様の奥にある問題と課題を見抜く。
人に寄り添い、組織の闇にも目をそらさず、あるべき姿を照らす。
そして、10万人プラスアルファに埋もれない、自分だけのコンサルタントとして立つ。

それが、私の育てたい人財です。
そして、あなたにも、きっとその可能性があります。
ブートキャンプに興味のある方がもしいらしゃったら、声をかけてくださいね!

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マネジメントコンサルティング部 部長
坂田 和則

国内外において、企業内外教育、自己啓発、人材活性化、コストダウン改善のサポートを数多く手がける。「その気にさせるきっかけ」を研究しながら改善ファシリテーションの概念を構築し提唱している。 特に課題解決に必要なコミュニケーション、モチベーション、プレゼンテーション、リーダーシップ、解決行動活性化支援に強く、働く人の喜びを組織の成果につなげるよう活動中。 新5S思考術を用いたコンサルティングやセミナーを行い、企業支援数が190件以上及び年間延べ3,400人を越える人を対象に講演やセミナーの実績を誇る。

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