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見る・動く・考えるコトの大切さ│行動変容を促す「清掃」

目次

今回は、行動変容を促す「清掃」についてです。

あなたは、清掃活動をどのように進めていますか?
清掃活動と言えば、5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)活動でも組み込まれ、
モノをホコリ1つ無く「ピカピカ」に磨き上げる活動を展開します。

モノをピカピカに磨き上げるとは
・使いたいモノが
・使いたいときに
・使いたい数だけ
・すぐに使える

状態にしておくことを指します。

もし、使いたいモノがホコリを被っていたり、汚れていたりでもしたら、そのモノをいったん清掃してから使うことになるため、「すぐに使える」状態ではありません。

特に、設備が故障したり、緊急時には、「すぐに使える」ことが大切です。
だからこそ、日頃から「ピカピカ」にホコリ1つ無い状態にしておくことが大切なのです。

清掃は単なるお掃除?

この、清掃の目的を見失ってしまうと、単なるお掃除で終わってしまうため、
5S活動は長続きしなくなります。
あなたの職場でも、どのような時でも”すぐに”使える状態を維持するよう、
清掃を継続して行うことが大切です。

しかし、私は、このレベルの「清掃」では、職場環境を整えるにはベストだと考えますが、
人財育成という側面からすると、何かが足りないと考えています。

組織内で行われる活動には、必ずその活動によって「人の行動変容」が求められます。
行動変容とは、「行動が変わったり、考え方が変わったりすること」を指します。

「清掃活動」でも、職場環境を整えると共に行動変容を求めなければなりません。

「行動変容」を促すためには、三つのインプットが必要

私たちの脳には、長期記憶と短期記憶という二種類の記憶から、その思考が展開されています。
長期記憶は、自分の氏名など「いつでもどこでも思い出せる」記憶です。

短期記憶は、その状況やシーンの中だけで使われる記憶で、その状態から離れると忘れてしまう記憶で、ワーキングメモリーという脳の一部を使って短期記憶が実行されることが解っています。

また、ワーキングメモリー内で、何度もなんども繰り返しインプットされる情報は、長期記憶に移りやすいこともわかっています。

例えば、あなたの職場でなんらかの「行動変容」を推し進めたいと考えるのなら、ワーキングメモリー内に、何度もなんども繰り返しながら、その変容を促す情報や経験をインプットする必要があるのです。

そして、「行動変容」を促すためには、三つのインプットが必要になります。

それは
・視覚情報
・体感覚情報
・思考情報

です。

この三つの情報を繰り返しインプットすることで、あなたの職場に「行動変容」が起き始めます。
清掃活動は、この三つのインプットを同時に得る(与える)ことができます。

例えば、清掃をするときにはウエスや雑巾を持って、その対象を必ず見ながら拭き始め、
その見るという行為が視覚情報を刺激します。

また、清掃は体を動かすことから、体感覚情報もインプット可能となります。

新5S思考術は、「人財育成」

そして、もう一つの思考情報ですが
「この汚れはなぜ落ちないのだろう?」
「このホコリや異物は、どこから入ってくるのだろう?」
「この油はどこから漏れているのだろう?」

とった「なぜ?」を考えながら清掃をすることで、思考を働かせることができます。
できれば、リーダーであるあなたが
「今日の清掃は、○○を見つけながら清掃してみましょう。」や
「今日の清掃は、○○の原因を探しながら清掃してみましょう。などのテーマを与えると良いでしょう。

この三つの刺激をワーキングメモリーにインプットすることで、観察力と洞察力が高まるという行動科学や心理学の実験も行われ、良い結果を得ることが解っています。

視覚を刺激する。
体を動かす。
頭の中で考える。

新5S思考術は、行動科学や心理学を取り入れた「人財育成」なのです。

観察力と洞察力を引き出すための、 見て・動いて・考える コトの大切さ。
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マネジメントコンサルティング2部 部長
坂田 和則

国内外において、企業内外教育、自己啓発、人材活性化、コストダウン改善のサポートを数多く手がける。「その気にさせるきっかけ」を研究しながら改善ファシリテーションの概念を構築し提唱している。 特に課題解決に必要なコミュニケーション、モチベーション、プレゼンテーション、リーダーシップ、解決行動活性化支援に強く、働く人の喜びを組織の成果につなげるよう活動中。 新5S思考術を用いたコンサルティングやセミナーを行い、現在、企業支援数が190件以上及び年間延べ3,400人を越える人を対象に講演やセミナーの実績を誇る。

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