【Youtube】新5S思考術 ⑤│ 【5S活動】1人の100歩よりも100人の1歩! 1秒1mmの繰り返しで生産性を2倍に!! ~新5S思考術 その5~
※本コラムは、上記動画「【5S活動】1人の100歩よりも100人の1歩! 1秒1mmの繰り返しで生産性を2倍に!! ~新5S思考術 その5~」を要約した内容になっています。
皆さん、こんにちは。
株式会社知識経営研究所(現社名:ナレッジリーン)の坂田です。
前回は「一人ひとりの無駄を取り除く」取り組みについてお話ししましたが、今回はその続きをお伝えしたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
整頓
さて、今回は「整頓」についてです。
整頓とは、「1ミリでも1秒でも早く物を取り出し、また1ミリでも1秒でも早く元に戻せるようにするには、どのような配置が最適か」を徹底的に考える活動です。
整頓の基本:動作を最小限にする
以前お話ししたように、人が動作しやすい範囲は、膝から肩まで、肩幅90センチ程度のエリアです。
この範囲内に必要なものを配置し、使いにくい場所にあるものを手元に移動させることで、作業効率を向上させます。
例えば、物を取るために手を伸ばし、腰を曲げる動作をすると、体のバランスを保とうとする意識が優先され、本来の作業に集中できなくなります。
その結果、ピッキングエラーや作業ミス、さらには転倒や事故の原因になることもあります。
整頓では、デスク、キャビネット、倉庫など、どのような環境でも「早く取り出し、早く戻せる」配置を徹底的に考えます。
この積み重ねが職場全体の効率化につながります。
1ミリ1秒の改善を積み重ねる
整頓活動のポイントは、「大きな改善」ではなく「小さな改善」を継続することです。
例えば、「1ミリ短縮」「1秒削減」を目指すことで、モチベーションを維持しながら改善を進められます。
私の好きな言葉に「一人の百歩より百人の一歩」というものがあります。
1人で大きな改善を行うよりも、みんなで小さな改善を積み重ねることで、組織全体の能力が底上げされます。
このようなボトムアップの改善が、職場全体の成長を促します。
リーダーの役割:部下の「気づき」を引き出す
整頓活動を効果的に進めるためには、リーダーであるあなたのサポートが重要です。
部下や後輩が提案してきた改善案に耳を傾け、
「なぜこの高さにしたの?」
「この向きはどうして?」
と質問を投げかけてください。
これにより、部下自身がさらに深く考え、新たな改善に気づくきっかけとなります。
このとき注意したいのは、答えを教えすぎないことです。
小さな質問を繰り返し、自分で考えさせることで、改善思考力や行動力が育まれます。
中学・高校で物理や算数で学んだ「重さ」や「面積」などの単位を使い、具体的な質問を投げかけると効果的です。
整頓の効果
整頓活動が進むと、動作が減り、以下のような効果が期待できます。
災害の減少(安全性向上)
ヒューマンエラーの削減
エネルギーの無駄遣いの削減
また、職場全体の効率化が進むことで、安全目標や品質目標、コスト目標など、さまざまな目標達成に貢献します。
次回は「清潔」についてお話しします。
「整理・整頓・清掃」によって清潔になった職場を、どのようにしてその状態を維持するのか、詳しく解説します。
どうぞお楽しみに!
本日もご視聴いただき、ありがとうございました。
また次回お会いしましょう!
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