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コラム

人間重視型アプローチで技能伝承│技術を弟子に伝えるコミュニケーション方法

目次

技能伝承 のあるべき姿とは?

技能伝承 についてマイスターの方々にお話しました。
知恵と技術が結晶化した瞬間に出会ったとき、驚きや感動をおぼえたことはありませんか?
卓越した技術をもつマイスター ( ※ )。

鋭くもどこか優しい視線で 技術 ・ 知識 ・ 技能 のどれをとっても最適なタイミングで位置と時間に全能力を集中する。

そして、 考えながら動くのではなく何かに操られるかのように
ムダのない自然な動きで仕事を終わらせる。
マイスターが持つ知識や技能を後輩に伝えるのに役立ちます。

 ※ マイスター ( ドイツ語 : Meister ) とは、 高い技術力を保有する熟練工のことを総称して呼んでいます。

技能伝承 でマイスターの弱点である 「 コミュニケーション 」 を改善

今回マイスターの方々にお話しした内容は、 マイスターが持つ技術を弟子に伝える方法 技能伝承 についてでした。
技能伝承がファシリテートする 「 コミュニケーション 」 の取り方は以下の3つの視線が必要です。

・弟子のモチベーションを高め、 維持する。
・伝え方のテクニック
・弟子を納得させる言葉の選びかた

最初この研修の依頼を頂いた時、 気が重たかったのが正直な私の気持ちです。
なぜならば、最高の 「 知識 ・ 技術 ・ 技能 」 を会得している大先輩の前で語るほどの器ではないと思ったからです。

とはいえ 「 若い世代に技を伝えたい。 」 という先方の社長がお持ちの強い意志と、 「 若い世代を元気にしたい! 」 という私の想いをつなげなければと思うと、 震え上がってはいられませんでした。
坂田特有の 「 なんとかなるだろう~♪ 」 という気持ちに切り替えて講話内容を考え始めました。

マイスターにはテクニックの話がうける? それとも、人間味の話がうける?

はじめは、 マイスターの技能 ・ 知識・ 姿勢について分析をし、 その内容を最適にまとめ上げるテクニックについてお話しようと考えました。
この分析方法は、 過去に医療スタッフや敏腕営業マンのスキルを若手に伝えるシーンなど、 多くの組織でお伝えした経験もあり、 テキストも作成していました。

しかし、 時と状況が変わればそのテキストも旧版になり、 内容も陳腐化します。
お話を頂いた後から、 内容のリメイクを始めました。

そしてリメイク開始後三日後。
明日は、 いよいよ本番というのにうまくリメイクが進みません。
もっと、 人間味のある視点から技能伝承のおはなしできないかと考え始めたからです。

分析とか、 最適化とか、 プロセスアプローチとか、 テクニックに偏り過ぎてなにか人間味が足りないような感じがしたのです。

マイスターは、 長い時間をかけてその技能を体にたたき込んでいるので、 楽しさも、 挫折も数多く味わい、 たくさんの苦労の積み重ねられています。
脳で言うのならば、 大脳で考えた理論を伝えるのではなく、 大脳辺縁系で感じる言葉にできな感情にこそマイスターの想いがあるのではないか?

ナレッジマネジメントや技能分析では語り尽くせない ・ 表現できない想いをマイスターは持っています。
その想いを語ってもらいながら、彼ら彼女らの想いを引き出せないだろうか?
実は本番前日の午前中まで悩みに悩んでいました。

技能伝承 における
物質タスク重視型マネジメントと
人間重視型マネジメントの最適化

『 物質タスク重視型マネジメント と 人間重視型マネジメントの最適化。 』
これが、 改善ファシリテーションの目指す姿です。

しかし私は、 物質タスク重視型が根強く人間重視型アプローチが下手(?)だと思っています。
そこで「 よし! 思いっきり人間重視型アプローチでマイスターと語り合ってみよう。 」 と思考を切り替えてみました。
そして、 彼らに敬意を抱き、 人間重視型アプローチを投げてみようと考えはじめてみました。

私が選んだコンテンツがこの3つ。

教育と学習に関するメタ認知
NLP( 神経言語プログラミング )
LABプロファイル®

前日の夜に、ご先方の社長に相談し、セミナー内容の変更をお願いしてみました。
そして快諾を頂いた私は、コーチ/セミナーアシスタント と共に本番を迎えました。

ほぼ即興状態&試行錯誤ではありましたが
「 自分では、 やっていたつもりだが説明できなくで悩んでいた。 これから説明できそうだ。 」
「 自分のスタイルで教えていたが、 弟子達の理解のスタイルに合わせることが必要だと解った。 」
「 新しい教え方を見つけることができて良かったです。 」
「 弟子には弟子なりの理解方法があるとのこと。 自分の教え方が全てではないと気付いた。 」

改善ファシリテーター冥利に尽きる!!

依頼をくださった社長からも 「 マイスター達の顔が変わった。 あんなに明るい笑顔になるだなんて感動しました。 」 とも言われました。
改善ファシリテーターとして、 最高の言葉を頂くことができました。

そのセミナーのアプローチ方法とは?
セミナーを続けながら即興で描いたマインドマップを公開します。


セミナー中に描いた マインドマップ。

事前に客様とお打合せをして、 コンテンツを準備し、 その内容を忠実に ”伝える” より
目的 はぶらさず、 研修生の目 ・ 雰囲気 ・ 息づかいを感じ臨機応変に研修内容を瞬時に構築する。
この進め方の場合、 受講生や教育担当者の感動が明らかに違います。

とはいえ、 研修前までは研修担当者の不安はMAXでしたが ・・・・・
「 感動の嵐に包まれた前代未聞の即興研修 」の内容については、 次回以降におはなしします。


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マネジメントコンサルティング2部 部長
坂田 和則

国内外において、企業内外教育、自己啓発、人材活性化、コストダウン改善のサポートを数多く手がける。「その気にさせるきっかけ」を研究しながら改善ファシリテーションの概念を構築し提唱している。 特に課題解決に必要なコミュニケーション、モチベーション、プレゼンテーション、リーダーシップ、解決行動活性化支援に強く、働く人の喜びを組織の成果につなげるよう活動中。 新5S思考術を用いたコンサルティングやセミナーを行い、現在、企業支援数が190件以上及び年間延べ3,400人を越える人を対象に講演やセミナーの実績を誇る。

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