コラム

質の高い「ビジョン」を描く│説明力と説得力

目次

秋も深まり、各所で紅葉が始まってきましたね。
あなたの街では、いかがですか?
私は相変わらず出張族で、ゆっくりする時間がありません。

そんな時、今の時期の風景を見ると、ホッと一息できます。
そんな風景が車窓を流れるなか、こんなことを考えていました。

それは、「ビジョンについて」です。

改善や改革を進めるリーダーには、ぜひ描いて欲しいビジョン。
メンバーのモチベーションを高めるためにもビジョンを描き、そして、伝えて欲しいのです。

私達は、労働安全衛生管理や5Sの活動や進捗について、現地へ訪問させて頂き、確認するサービスを行っています。
無料訪問診断については、こちら

ものづくりの現場をはじめ、様々な業種の”現場”を見ていると「これはすごい活動だ!」と驚くこともしばしば。
ところが、改善や改革を進めようと頑張ってはいるのに、成果がいまいちの”現場”もあります。

成果が出る現場と、出ない現場の違い

成果が出る”現場”。
そして、成果の出ない”現場”。
それぞれを観察すると、ある共通したコトに気付きます。

それは、『ビジョンの質』です。

ビジョンとは
 自分達の理想や希望を
 頭の中に描けるほど強く思い描き 
 言葉で表すこと

と私は解釈しています。

さらに詳しく話を進めると、ビジョンは2つの要素に分かれます。
・自分達の職場をどのようにしたいのか?(希望)
・願わくば、どんな成果を得たいのか?(願望)

例えば
 ①5S活動を通じて、ムダの無い、疲れない職場にしたい。
  願わくば、品質エラーを削減したい。

 ②革新活動を通じて、職場の雰囲気を明るく話しやすくしたい。
  願わくば、情報共有が進み、予防処置が展開したい。

 ③環境保全活動を通じて、地域住民との共生を強めたい。
  願わくば、コスト削減を進めたい。

例えば、上手くいかない5S活動では…

上手くいかない5S活動を見ていると、「お掃除して、片付けて、綺麗にする」といった進め方が多い様な気がしています。
これでは何をするかは解っていても、何のためにするのかが希薄で、希望も願望も描かれていないケースです。

このケースの場合、その活動に参加するメンバー達が「自分のどのようなメリットがあるのか?」を理解しないまま5S活動に参加することになります。

これでは、モチベーションがあがらず、ただ、言われたことをやる状態になります。
リーダーはビジョンを描き、その内容を言葉にして伝えなければなりません。
また、その言葉は説明力と説得力を含んでいなければなりません。

説明力とは、相手が過去の経験と知識を使って、具体的に理解させること。
説得力とは、相手が「これをやれば得をする!」と思わせることです。

改善や改革は、それを進めるための知識とテクニックが大切です。
しかし、それ以上に、メンバーのモチベーションを高めるとが大切です。

改善活動が上手くいかないのはビジョンの質が高くない。
ビジョンを描いても、伝わっていないケースが多い。
リーダーには、説明力と説得力が大切。

メンバーのモチベーションを高めるビジョン。
改善や改革を進めるリーダーには、ぜひ質の高いビジョンを描いて欲しいと思います。

質の高いビジョンを、説得力と説明力で伝えてみませんか?


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マネジメントコンサルティング2部 部長
坂田 和則

国内外において、企業内外教育、自己啓発、人材活性化、コストダウン改善のサポートを数多く手がける。「その気にさせるきっかけ」を研究しながら改善ファシリテーションの概念を構築し提唱している。 特に課題解決に必要なコミュニケーション、モチベーション、プレゼンテーション、リーダーシップ、解決行動活性化支援に強く、働く人の喜びを組織の成果につなげるよう活動中。 新5S思考術を用いたコンサルティングやセミナーを行い、現在、企業支援数が190件以上及び年間延べ3,400人を越える人を対象に講演やセミナーの実績を誇る。

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