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「なぜなぜ分析」の前にやるべきこと│問題の定義を正しく行う

目次

今回は「なぜなぜ分析」を行う前の準備についておはなしします。

先日、「なぜなぜ分析」セミナー(座学+実践 計2日)をインハウスで開催させて頂きました。
このセミナーでは、分析の理論や思考テクニックを学んだり、実際に抱えている問題を分析を使って改善案を導き出すといった内容です。
そして、このセミナーを長い間担当していると、あることに気付きます。

それは
分析を進めながら、改善案まで「閃くチーム」と「閃かないチーム」にハッキリ分かれることです。
分析では、原因(真因)を探し、それに対する改善案までを導き出すことが大切。
これが上手くいくチームと、上手くいかないチームとの違いは、どこにあるのでしょうか?

「なぜなぜ分析」には、改善につなげるための”進め方”が大切です。
「なぜなぜ分析」は、広く知られる問題解決ツールで、原因の追及と原因に適した改善策を導く思考を促す思考法です。
この「なぜなぜ分析」で、よく耳にするのが、「なぜを5回繰り返せ」です。

あなたが問題に直面し、その問題の原因を(真因)を探りたいのなら、「なぜ?」を5回繰り返して、原因(真因)に近づこうという意味なのでしょう。
しかし、ここで注意をして欲しいことがあります。

それは、「なぜを5回繰り返せ」は”都市伝説”だからです。
「なぜなぜ分析」には、12個のルールがあり、このルールに従って原因追及に向けた思考を進めます。
そして、このルールの中には「なぜを5回繰り返せ」というものがありません。

では、どこまで「なぜ?」を繰り返せばよいのでしょうか?

問題の捉え方を誤ると、原因特定を誤ります。

それは、自分達で出来る「改善案」が見つかるまでです。
「なぜ?」を5回繰り返しても、原因を特定出来なかったり、改善案がひねり出せなければ、分析の意味はありません。
そして、問題の内容や複雑さによって、原因特定や改善案の閃きまでの「なぜ?」の繰り返し回数は違います。
それなのに「5回繰り返せ!」と決めつけるのはとても危険です。
さらに「なぜなぜ分析」を進めるに当たって注意をして欲しいことがあります。
それは、問題の捉え方(メンタルモデル)です。

例えば、あなたの職場で、「荷物の搬送に時間がかかる。」といった問題があったとしましょう。
この時

なぜ1? 搬送に時間がかかる?
答え1! 倉庫が遠いから

なぜ2? なぜ?倉庫が遠いのか?
答え2! 工場のレイアウトが設計段階から決まっていたから。

なぜ3? なぜ、設計段階から決まっていたのか?
答え3! 設計者の設計思想だから。

もしも、このような「なぜなぜ分析」を進めたら、いつまでたっても改善案を閃くことは無いでしょう。

「なぜ?を5回繰り返せ!」は都市伝説だ!

前述の例は、「現状作業がどうなっているのか?」という、現状の把握が出来ていないために起こる過ちです。
もしも、現状を良く把握していれば、

なぜ1? 搬送に時間がかかる?
答え1? 製品を探したり、台車に乗せたり、運搬するのに時間がかかる。

なぜ2? 探す時間がかかる?①
     台車に乗せるのに時間がかかる?②
     運搬するのに時間がかかる?③

答え2? 製品が識別されていないから①
     台車が小さいから②
     運搬速度が遅いから③

この段階で、①に対しては「製品の識別」を進めるために整理・清掃・整頓を進めるという改善案が出来てくるでしょう。

そして、「製品の識別が出来ていない」ことが原因となります。
また、②に対しては、台車を大きくするという改善案が閃くのではないでしょうか?
そして、その原因は「台車が小さい」と特定できます。

このように、「なぜなぜ分析」は、問題の捉え方によって、得る答えが変わってしまうのです。
ですから、私たちが「なぜなぜ分析」を進める際、「改善思考につながる問題の捉え方」に注力する必要があります。

問題の定義が、問題解決思考の質を決めます。
「なぜなぜ分析」は、改善につなげるための”進め方”が大切です。

問題の捉え方を誤ると原因特定を誤ります。
問題の定義を正しく行えるよう、問題の捉え方(メンタルモデル)を養いませんか?


問題解決・課題解決|知識経営研究所

『問題解決」ができる組織とは、どのような組織なのでしょうか。それは、改善が思うように進む組織(改善する組織)のことです。『問題解決』できる組織の育成には、ムダを見つける教育が欠かせません。

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マネジメントコンサルティング2部 部長
坂田 和則

国内外において、企業内外教育、自己啓発、人材活性化、コストダウン改善のサポートを数多く手がける。「その気にさせるきっかけ」を研究しながら改善ファシリテーションの概念を構築し提唱している。 特に課題解決に必要なコミュニケーション、モチベーション、プレゼンテーション、リーダーシップ、解決行動活性化支援に強く、働く人の喜びを組織の成果につなげるよう活動中。 新5S思考術を用いたコンサルティングやセミナーを行い、2023年度現在、企業支援数が190件以上及び年間延べ3,400人を越える人を対象に講演やセミナーの実績を誇る。

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